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名所紹介(史跡・名木)

いちょう並木の春夏秋冬

春

並木の美しさのポイント

絵画館を眺る遠近法(絵画の手法)の活用
樹高順に青山口より下り勾配にしたがって植えられ、地盤も青山口から絵画館寄りでは約1m下がっています。
絵画館の正面階段上よりご覧になると立体感とスケールの大きさを実感していただけます。

夏

剪定による樹姿端正
4年に1度、葉のない1~3月にかけて円錐三角に樹姿を整える作業を行います。また、緑量も豊富で気品高く、公害にも強いことで、いちょうが選ばれました。

この並木の造園を手がけたのは、日本の近代造園の師と言われた折下吉延博士(昭和41年86歳で死去)で、外苑造営当時は主任技師でした。欧米の庭園の調査視察も熱心に行い、又絵画の造詣も深かったようです。

秋

いちょう並木は大正12年(1923年)にできました

代々木の宮内省南豊島御料地内(現在の明治神宮内)の苗圃で、樹高6m内外に成長していた1,600本より選ばれ、更に年々樹形を整えてきたものを植栽したものです。

冬

樹齢は100年です(2008年現在)

明治41年(1908年)に新宿御苑の在来木から採集したいちょうの種子を豊島御料地(現在の明治神宮内)の苗圃に蒔きました。この時の兄弟木は、スケート場前から明治神宮北参道に通じるJR千駄ヶ谷駅前道路(旧内外苑連絡通路)の並木など、内・外苑の各所に植栽されました。

現在のいちょう並木

青山口から円周道路まで300mの並木は146本、9m間隔で植えられ、途中西折して秩父宮ラグビー場に至る2条も含まれております。
現在では、最高28.0m、目通り周り2m90cm、最低17.1m、目通り周り1m64cmに成長しております。

いちょうの結婚[平成11年(1999年)3月22日]

ベルリン、フンボルト大学のいちょうの古樹(メス)に外苑いちょう並木の枝(オス)を接ぎ木

ドイツは、平成12年(2000年)首都をボンからベルリンへ移しました。その前年、記念としてベルリン市内の緑化のための植樹キャンペーン「Lebensraume-Lebensbaume(生命の空間-生命の木)の象徴として、日本から当外苑いちょう並木の枝をフンボルト大学のいちょう古樹に接ぎ木するロマンチックなセレモニー「日独のいちょう世紀の結婚」が行われました。
なぜ、いちょうが選ばれたかというと、ヨーロッパでは珍しい樹木で(17世紀末、独医師・植物学者ケンベルが初めてヨーロッパにもたらした)葉の形が珍しく神秘的な感じを抱かせること、ゲーテの書いた有名な詩「いちょう(Ginkgo biloba)」にみられるように恋愛に重なるエキゾチックな香りと親しみがあること、そしてドイツ・フランスを中心に医薬品として知られる実用的な点からのようです。

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